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伝える力:「野菜ソムリエ」と「管理栄養士」の違いとは

伝える力:「野菜ソムリエ」と「管理栄養士」の違いとは

先日、セミナーで、伝える力の講演を聞いた。
この年になって、話すこと、聞くことにあえて意識してくることはなかったので、
ちょっと話を聞いて、なるほどね、目からうろこと思い、今回はブログに。

野菜ソムリエと管理栄養士の違い

野菜ソムリエ。現在では名前もメジャーになった。2002年に長谷川理恵が資格取得してその後も芸能人が次々取得。この資格とるのに、最低でも15万円ほどかかるのであるが、現在では、会員数は58000人を超える。
「野菜をもっととる」という”情報”の観点で言えば野菜ソムリエと管理栄養士は似たようなもんだろう。
しかし、「伝え方」の観点からは大分異なるようだ。
野菜ソムリエの講座の講座は、「ベジフルコミュニケーション」の講座で始まる。
知識ではなく、「コミュニケーション」から入るのだ。
管理栄養士が、「食べ過ぎですね、もっと野菜をとってください、もっと運動してください」等、情報の伝達を(どちらかというとネガティブな指導)をメインにおいているのに対して、野菜ソムリエは、感動を伝えることを重点に置いている。
先ほどのコミュニケーション講座も”野菜の魅力や感動を正しく説明できる力、立ち居振る舞いや、目線の動きなど理論的なコミュニケーションを習得する”ために行っているのだ。
制服も決まっており、白いシャツに黒のエプロン、赤いチーフとなっており、情報よりも、生き様、情熱、感動を伝える、まさに「伝え方」をかなり重視しているのだ。
野菜を食べる方としても、ビタミン要素で教えられるより、野菜のおいしさとか、みずみずしさとか”野菜をとる楽しさ”と一緒に伝えてもらったほうが、採りたい!と思いますね。

野菜ソムリエ制度の創立者は、有機農法の提携運動が社会的にいくら正しいことを訴えても広がらないのを見て、伝え方や、皆が一歩踏み出しやすい環境を作る方法を考えたそうです。
ついつい、情報や理論を伝えることに集中してしまう、精緻な理論は重要ですが、それだけでは、いいねはもらえても参画まではハードルが高いですよね。

セルフ・アス・ナウ

これは2014年のNHKのクローズアップ現代で放送されたもので、ハーバード大学のマーシャル・ガンツ博士の理論。
マーシャル・ガンツ博士は元は社会運動家で、オバマ前大統領の選挙参謀としても活躍、社会運動を広げていくために伝え方として「セルフ・アス・ナウ」という伝え方を提唱しています。
運動を広げるためには、人の心に火をつける物語が必要で、そのための3つの要素。
セルフ:自分の物語→なぜこの活動をしているのか
アス:私たちの物語→価値観を相手と共有する
ナウ:今の物語→なぜ今しないといけないのか
こうしたストーリをもとに、価値観を感情へと高め、行動(コミットメント)につなげなさいと述べています

野菜ソムリエとセルフ・アス・ナウともに、伝え方の重要な要素は”感動を伝えられるか”という点。
改めて、「伝え方」というものを考えてみたいと思います。

参考文献
「野菜ソムリエという人を育てる仕事」   福井栄治 幻冬舎文庫
NHKクローズアップ現代 http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3448/1.html

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