60歳を超えるシニアのエンジニアをプロジェクトに紹介している仕事をしていると
同じ年齢でもプロジェクトに入れる方と面談で保留となる方がいる。その差はなんだろうか。
私がシニアのエンジニアを紹介しているのは、主に汎用機や、COBOLといったレガシィ系のシステムプロジェクトだ。でも、こうしたレガシィ案件の8割以上は実は年齢40代、50代といった制限がついている。さらに細かく50代前半までとつく場合がある。年齢不問とついていても、50歳代までと決まっている場合もある。
(年齢不問に60歳前半の方を提案して5分で却下されたこともあるし、”この年齢の方は・・・と言われたこともある。)
60歳超えても、プロジェクト先の面談までいけるチャンスは現状ではまだ少ない。だからこそ、面談までいったら、確実にOKもらわないとチャンスは遠のくことになる。
同じ年齢でも面談に通る人もいれば60歳超えてる方でも、面談で受かってプロジェクトに入れる方と保留になってしまう方がいる。もちろん、職歴の差もあるだろう。技術の差もあるかも知れない。でも面談でその人の”技術”を正しく推し量るすべはない。面談で具体的なテストが課されることはない。
プロジェクトによるだろうが、案件で回ってくる内容は、(私個人の感覚として)技術的にかなり詳しい人でないと対応できないような案件は少ないと言える。COBOLの技術の詳しさよりも、プロジェクトで規定されているルールに対応しながら、どれだけの量のアプリを品質よく作れるのかがメインとなる。特殊な技術は重要ではないのだ。普通のエンジニアがほしいのである。
技術要件を満たしてたとしても、面談に受かる60代と受からない60代が実際いる。何が違うのだろうか。
その差とは、私はその人の”人間力”の差ではないかと思う。
仕事はプロジェクト、チームで行われる。チームに一緒に入れたい人にならなければ面談はクリアできないだろう。
例えば、しっかり”仕事をやってくれそう”といった人間的力強さも必要だろうし、若い人とコミュニケーションをとるためのある種楽しさ”ちゃめっけ”、”しゃれっけ”が非常に大事なのだ。
もちろん表面的なことだけではなく、こうしたものを兼ね備えている方が60才を超えてもプロジェクトに参画できる方ではないかと思う。面談相手に”この人大丈夫かな?”と不安を抱かせるようだと難しいのだ。
60歳過ぎても皆さん活躍してほしいので是非とも人間力を上げて臨んで頂きたい。人間力を向上する方法は一杯ある。ググれば大量に出てくる。相手から見て”楽しい人間”になれれば人間力は高いといえるだろう。
エンジニアのマーケットに年齢という壁が現状存在しているのは事実である。それは不合理な部分もあるが、現状においてすこしでもあるチャンスを有効に生かして、シニアのエンジニアには活躍期間を延ばしていってほしいものである。そのお手伝いをすこしでもできればと思う。